【デビュー物語】オールマン・ブラザーズ・バンド

デビューの瞬間には、さまざまなドラマがちりばめられています!

どんなスーパースターにも、新人の時がありました。

ここでは、さまざまなアーティストの最初の一歩をご紹介します。

今回は、オールマン・ブラザーズ・バンドです。

これを読めば、きっとあなたも「聴いてみたい!」と思われるでしょう。

それでは、どうぞ。

デビューまで

デュアン(1946年生まれ)と、弟のグレッグ(1947年生まれ)のオールマン兄弟によって結成されたバンドがオールマン・ブラザーズ・バンドです。

2人はアメリカ、テネシー州生まれ。少年時代に家族はフロリダ州に引っ越します。

ギターを始めたのは弟のグレッグのほうが先でした。

見ていた兄のデュアンも弾くようになり、やがて兄のテクニックは弟を追い抜きます。

2人はロバート・ジョンソンをはじめとする、ブルース音楽に強く惹かれました。

そして彼らはバンド活動に励むことになります。

デュアンは早くから音楽の道で生きていくことを志し、やがて高校も中退してギターの練習に集中しました。

彼らはいくつかのバンドを経て、1967年にカリフォルニア州ロサンゼルスに活動拠点を移します。

そして、アワーグラスというバンド名の時にレコードを制作する機会を得ました。

しかし、ブルースを追求する彼らとポップスを望むレコード会社との間で折り合いがつかず、結局1968年にアワーグラスは解散。残念な結果となりました。

2人は一旦フロリダに戻り、やがて一時的に別行動をとることになります。

弟のグレッグは再びカリフォルニアに戻り、兄のデュアンはアラバマ州でセッション・ミュージシャンとしての活動を開始しました。

この地で、デュアンのギターの才能は大きく開花し、評価を高めていくことになります。

成果として、デュアンのもとにレコード制作の話が持ち込まれました。

彼は再びバンドを組むことを決意。フロリダ州に戻り、メンバーを集めることになります。

オールマン・ブラザーズ・バンド The Allman Brothers Band

メンバーが揃い、バンドとしての体裁が整ったころ、デュアンはカリフォルニアで活動していた弟グレッグを呼び戻しました。

こうして兄弟は再会、オールマン・ブラザーズ・バンドが誕生したのです。

デュアンがギター、グレッグがボーカルとキーボードを担当することになりました。

ほどなくして、バンドは拠点をジョージア州に移して、アルバム制作の準備に取り掛かります。

彼らのデビューアルバム「オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)」は1969年に発表されました。

2週間ほどの期間でレコーディングされた本作は、ブルースを基本にしながらもダイナミックなサウンドで、彼らの魅力を存分に発揮しています。

ギター2人、ドラム2人というパワフルな編成、縦横無尽に駆け巡るデュアン・オールマンのスライド・ギターなど聴きどころは満載。

また、ウエスト・コーストのバンドとは違う独特の「南部らしさ」は彼らの最大の特徴と言えます。

売り上げですが、アルバムチャートでは188位と、いまひとつの結果でした。

余談ですが、レコード盤のジャケットには、なんとメンバーのヌード写真が載っています。

ドゥービー・ブラザーズも似たようなことをやっていましたが、アメリカのバンドは脱ぐのがお好きなようですね。

オールマン・ブラザーズ・バンドは、スタジオ・レコーディングよりもライブに重点を置いており、ライブ・アルバムの人気が高いアーティストです。

しかし、このデビューアルバムはライブよりもコンパクト・サイズながら、彼らのプレイのすばらしさが味わえるサザン・ロックの名盤となっています。

今回は、オールマン・ブラザーズ・バンドの最初の一歩をご紹介しました。

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おまけ オールマン・ブラザーズ・バンド その他のおすすめアルバム

フィルモア・イースト・ライヴ At Fillmore East

1971年に発表された、アナログレコードで2枚組のライヴ・アルバム。

ライヴ・バンドとしてのオールマン・ブラザーズ・バンドの魅力が存分に味わえる代表作です。

20分にもわたる曲があったり、スタジオ・アルバムでは収まりきれない彼らの演奏が聴けます。

ビルビードのアルバムチャートでは13位となるヒットを記録。

まさにバンドとしての頂点となりました。

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イート・ア・ピーチ Eat a Peach

1972年発表、彼ら4枚目のアルバムで、これもアナログ盤では2枚組でした。

レコーディング中、悲劇が起こります。

ギターのデュアン・オールマンがオートバイの事故で死去してしまったのです。

しかし、残されたメンバーは協力してアルバムを完成させました。

この作品は、スタジオで録音された曲とライヴ録音の曲が収録されています。

アコースティックな曲「メリサ」は聴きどころです。

アルバムジャケットも、とても魅力的ですね。

ビルボードのアルバムチャートでは4位と、大ヒットになりました。

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ブラザーズ&シスターズ Brothers and Sisters

1973年に発表された、5枚目のアルバムです。

ビルボードのアルバムチャートで、彼ら初めての1位となりました。

カントリー風の軽快な曲「ランブリン・マン」はシングルとして発売され、ビルボードのシングルチャートで2位と、大ヒットを記録。

オールマン・ブラザーズ・バンドのアルバムの中ではコンパクトですが、聴きやすく完成度の高い作品です。

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