【デビュー物語】カーペンターズ

デビューの瞬間には、さまざまなドラマがちりばめられています!

どんなスーパースターにも、新人の時がありました。

ここでは、さまざまなアーティストの最初の一歩をご紹介します。

今回は、カーペンターズです。

これを読めば、きっとあなたも「聴いてみたい!」と思われるでしょう。

それでは、どうぞ。

デビューまで

カーペンターズは、アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスにて結成された、兄妹のポップ・ミュージック・グループです。

兄のリチャード・カーペンターは1946年生まれ。父親が大の音楽好きだったおかげで、リチャードも子供のころから音楽に囲まれた生活を送っていました。

9歳からピアノを始め、12歳の時には早くも音楽の道で生きていくことを決意します。

彼は16歳になるとバンドに参加して人前で演奏するようになりました。

妹のカレン・カーペンターは1950年生まれ。彼女も兄と同じく音楽好きで、父親のコレクションしているレコードを聴くことが兄妹の楽しみでした。

また、おとなしい性格の兄と違い、ソフトボールをして遊ぶのが好きな活発な少女でもありました。

13歳のころには、兄のピアノに合わせて人前で初めて歌声を披露しています。

高校に入るとカレンはマーチング・バンド部に入部、そこでドラムと運命の出会いをするのでした。

ドラムに魅せられた彼女は練習に励み、めきめきと上達します。やがて一流メーカー、ラディック社のドラム・セットを両親に買ってもらいます。

彼女は、当初は人前で演奏することに苦手意識を持っていましたが、音楽に夢中になるにつれ、その意識も薄らいでいきました。

カレンは一方で、ボーカルのトレーニングにも通うようになり、天性の歌う才能を開花し始めます。

兄妹の最初の本格的なバンドが、「リチャード・カーペンター・トリオ」です。

リチャードがピアノ、カレンがドラム、友人のウェス・ジェイコブズがベースというジャズ・トリオでした。

1966年に行われたバンド・コンテストにおいて、このトリオは優勝を勝ち取ります。

しかし、音楽業界は厳しく、なかなか成功には結びつきません。

彼らはデモテープを作成し自らを売り込みますが、ことごとく跳ね返されました。

1967年、さらに兄妹は「スペクトラム」というバンドを結成。地道な演奏活動を行い、着実に実力を付けていきます。

やがて、スペクトラムは解散、ウェス・ジェイコブズもトリオを離れました。

涙の乗車券 Ticket to Ride

リチャードとカレンはその後も活動を続け、ついにそれが実を結ぶ時が訪れます。

A&Mレコードのミュージシャン、ハーブ・アルバートに兄妹のデモテープが認められたのでした。

1969年、めでたく契約を結ぶことになります。この時からカーペンターズと名乗るようになりました。

リチャード23歳、カレン19歳の時です。

そして同年、デビューアルバム「涙の乗車券」が発表されました。

当初のタイトルは「オファリング(Offering)」で、ジャケット写真も別の物でした。

ここから、ビートルズのカバー曲「涙の乗車券」がシングルチャート54位とまずまずのヒットを記録します。

これによりアルバムタイトルも「涙の乗車券」と改題されて再発売されました。

アルバムは、ビルボードのアルバムチャートで150位と、今一つの結果におわります。

しかし、アットホームな、魅力にあふれた作品となっていました。

ドラムは全曲カレンが演奏、カレンだけでなくリチャードも5曲でリードボーカルをとっています。

カーペンターズは次作「遥かなる影」で大成功をおさめました。

その陰に隠れがちですが、このみずみずしいデビューアルバムも、聴いていてとても幸せな気持ちになれる作品です。

今回は、カーペンターズの最初の一歩をご紹介しました。

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おまけ カーペンターズ その他のおすすめアルバム

ア・ソング・フォー・ユー A Song for You

1972年に発表された、カーペンターズ4枚目のアルバムです。

カーペンターズの代表作の一つ「トップ・オブ・ザ・ワールド」が収録されています。

カントリー・タッチの楽しい曲で、ビルボードのシングルチャートで1位となりました。

アルバムには他にも、「ハーティング・イーチ・アザー」や「愛にさよならを」などの名曲が収められています。

「ア・ソング・フォー・ユー」は、ビルボードのアルバムチャートで4位を記録しました。

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ナウ・アンド・ゼン Now & Then

1973年発売、5作目のアルバムです。

日本で特に人気の高い曲「イエスタデイ・ワンス・モア」が収録されています。

「イエスタデイ・ワンス・モア」はビルボードのシングルチャートで第2位と、惜しくもナンバーワンには届きませんでした。

そして「シング」。この曲も第3位を記録した、おなじみのナンバーです。

アルバムのB面には、ビーチ・ボーイズの「ファン・ファン・ファン」などのオールディーズナンバーのカバーが収録されました。

ビルボードのアルバムチャートで2位を記録しています。

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