デビューの瞬間には、さまざまなドラマがちりばめられています!
どんなスーパースターにも、新人の時がありました。
ここでは、さまざまなアーティストの最初の一歩をご紹介します。
今回は、KISSです。
これを読めば、きっとあなたも「聴いてみたい!」と思われるでしょう。
それでは、どうぞ。
デビューまで
KISSは、1973年にアメリカ、ニューヨークで結成されたロック・バンドです。
中心人物はボーカル、ベースのジーン・シモンズそしてボーカル、ギターのポール・スタンレー。
奇抜なメイクと派手なステージ・パフォーマンスが目を引きますが、音楽性も一級品の、アメリカ、イーストコーストを代表するバンドと言えます。
ジーン・シモンズは1949年生まれ。この年代の少年が皆そうであったように、彼もまたビートルズに衝撃を受けて音楽を始めました。
ポール・スタンレーは1952年生まれで、子供のころから音楽を好み、8歳の頃にはキッズ・サイズのギターを弾くようになります。
彼ら2人が初めて一緒に活動したバンドがウィキッド・レスターでした。
レコーディング、ライブ活動を行っていましたが、成功を収めるまでには至りません。
2人はバンドの音楽性に疑問を感じ、新しいサウンドを模索し始めます。
結局、1972年ウィキッド・レスターはジーンとポール以外のメンバーを総入れ替えすることになりました。
やがて彼らは歌のうまいドラマー、ピーター・クリスをバンドに誘います。
さらに、オーディションを通じてギターのエース・フレーリーが加入、ここに新バンド「KISS」のスターティングメンバーが揃いました。1973年のことです。
KISSのメイクは、最初から完成されていたわけではなく、初期の頃は素顔で演奏していたメンバーもいました。
1973年の3月に行われたライブにおいて初めて、4人が揃ってメイクをしてステージに立ちます。
さらにジーン・シモンズは火吹きのパフォーマンスを習得。KISSのパブリック・イメージが整ってきます。
ライブ活動に全力で取り組んでいた彼らに朗報が届きました。
マネージャーが付き、新進のレコード会社カサブランカ・レコードとの契約を結ぶことができたのです。
地獄からの使者~キッス・ファースト
ほどなくしてKISSのデビュー・アルバム「地獄からの使者~キッス・ファースト」が発表されました。
1974年のことです。
アルバムを聴くと、ジャケット写真のイメージとの違いに少々驚かされます。
アメリカン・ロックというよりも、ブリティッシュ・ロックからの影響を強く感じるサウンドでした。
いきなりローリング・ストーンズが始まったかと思わせる1曲目「ストラッター」は名曲です。
さらに「ジュース」など、以後もずっとKISSのライブでの主要レパートリーとなっている曲が続きました。
ライブで鍛えられた演奏は、粗削りですがまとまっています。
やはりKISSはライブ・バンドですね。全体を通して、ヘビーになりすぎない軽快なロック・アルバムです。
デビューアルバムですが、結局この作品がKISSのベストアルバムであると言っても過言ではありません。
アルバムチャートは87位でしたが、その後50万枚を売り上げました。
今回は、KISSの最初の一歩をご紹介しました。
このアルバムをAmazon Musicで聴いてみましょう。おまけ KISS その他のおすすめアルバム2選
地獄の狂獣 キッス・ライヴ Alive!
1975年発表、KISS初のライブ・アルバムです。
KISS=ライブバンドという評価を決定づけた名盤で、彼らの魅力が存分に発揮されています。
2枚組というボリュームで聴きごたえ充分。
ビルボードのアルバムチャートでは9位となりました。
このアルバムをAmazon Musicで聴いてみましょう。地獄からの脱出 Dynasty
1979年に発表された、7枚目のスタジオ・アルバムです。
当時流行していたディスコ・サウンドを導入した「ラヴィン・ユー・ベイビー」が大ヒット。
この時期、多くのロック・アーティストがディスコ・サウンドを取り入れていましたが、「ラヴィン・ユー・ベイビー」は中でも傑作です。
アルバムはチャートで9位を記録しました。
このアルバムをAmazon Musicで聴いてみましょう。