【デビュー物語】スティーリー・ダン

デビューの瞬間には、さまざまなドラマがちりばめられています!

どんなスーパースターにも、新人の時がありました。

ここでは、さまざまなアーティストの最初の一歩をご紹介します。

今回は、異色のユニット、スティーリー・ダンです。

これを読めば、きっとあなたも「聴いてみたい!」と思われるでしょう。

それでは、ご覧ください。

ドナルドとウォルター

スティーリーダンは、1971年にアメリカのニューヨークで結成されたロックバンドです。

ドナルド・フェイゲン(キーボード)は1948年、ニュージャージー州生まれ。

少年時代、ロックやリズム&ブルースに興味を持ちます。

初めて買ったレコードは、チャック・ベリーのものでした。学生時代になると、ジャズに傾倒するようになりました。

やがてドナルドはニューヨークのバード大学に進学、英文学を専攻します。

ウォルター・ベッカー(ギター、ベース)は1950年、ニューヨーク生まれ。

彼の最初に学んだ楽器はサックスでした。やがてギターに持ち替えることになります。

となりに住んでいたギタリストのランディ・カリフォルニアから、ブルース・ギターのテクニックを教えてもらいました。

そしてウォルターもまた、バード大学に進みます。

出会い

同じ大学に入学した2人が初めて出会ったのは1967年のことでした。

大学の中にあるカフェでウォルターがギターを弾いていたのを、通りかかったドナルドが偶然、耳にしたのです。

ドナルドはウォルターのギターに感銘を受けました。音楽の好みも似ていた2人はたちまち意気投合します。

やがて、一緒に曲を作るようになり、地元でバンド活動を開始しました。

この時にドラムを担当していたのが、のちにサタデー・ナイト・ライブで大活躍するコメディアン、チェビー・チェイスです。

作家として

69年、ドナルドは大学を卒業、ウォルターのほうは中退しました。

2人はブルックリンに居を移し、作曲家として売り出しはじめます。

ブルックリン時代、作曲活動やバックバンドの仕事をこなしますが、成功とはとても言えない状態でした。

しかし、状況が好転します。

彼らの旧知のプロデューサー、ゲイリー・カッツがカリフォルニア州ロサンゼルスにあるABCレコードのスタッフに就任。2人を引っ張りあげてくれました。

結成

ドナルドとウォルターはロサンゼルスに飛びます。

作曲家として活動を始めますが、彼らの独特のセンスがなかなか受け入れられず、曲の提供先になかなか恵まれません。

そこで、プロデューサーのゲイリー・カッツはアイディアを出しました。

「君たちの曲は個性的すぎる。いっそのこと、自分たちでバンドを組んで発表したらどうだ?」

そこで、デニー・ダイアス(ギター)、ジェフ・バクスター(ギター、のちにドゥービー・ブラザーズへ)、ジム・ホッダー(ドラム)、デイヴィッド・パーマー(ボーカル)が集められます。

こうして、スティーリー・ダンが誕生しました。

プロデューサーはゲイリー・カッツ。そしてエンジニアはロジャー・ニコルズです。

キャント・バイ・ア・スリル

ドナルド、ウォルター、ゲイリーそしてロジャーは、数々の名作を世に送り出すことになりました。

「キャント・バイ・ア・スリル」は、72年にABCレコードから発表された彼らのデビューアルバムです。

パッと聴くと耳あたりは良いのですが、哲学的で難解な歌詞、緻密に構成されたサウンドは、デビューアルバムから彼ららしさにあふれていました。

ラテン風のポップな「ドゥ・イット・アゲイン」、そして「リーリン・イン・ジ・イヤーズ」の2曲のヒット・シングルが収録されています。

アルバムチャートでは17位と、大ヒットを記録しました。

今回は、スティーリー・ダンの最初の一歩をご紹介しました。

聴いてみたい!と思われたあなたは、こちらからどうぞ。
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