デビューの瞬間には、さまざまなドラマがちりばめられています!
どんなスーパースターにも、新人の時がありました。
ここでは、さまざまなアーティストの最初の一歩をご紹介します。
今回は、ソウル・フィーリングあふれる夫婦デュオ、デラニー&ボニーです。
これを読めば、きっとあなたも「聴いてみたい!」と思われるでしょう。
それでは、ご覧ください。
デラニー
デラニー&ボニーはアメリカのデュオ歌手です。
デラニー・ブラムレットは1939年、ミシシッピ州生まれ。
8歳のときにギターを始めます。歌も好きで、12歳のときにはグループを組んで歌うようになりました。
10代後半で海軍に入隊。約3年の間、兵隊として生活します。
海軍を除隊したあと、1959年に彼はカリフォルニア州ロサンゼルスに行きました。
クラブでバーテンダーとして働いたのち、ミュージシャンとして演奏するようになります。
デラニーはクラブでの演奏のかたわら、テレビの音楽番組「シンディグ!」の制作に携わるようになりました。
1965年から彼はバンド「シンドッグス」のメンバーとしてテレビで演奏、曲も作るようになります。
この時期にレオン・ラッセルをはじめとするさまざまなアーティストと共演しました。その人脈は、のちの活動に活かされることになります。
その後、マイナー・レーベルから何枚かシングル・レコードを発売しましたが、成功には至りませんでした。
ボニー
ボニー・オファレルは1944年、イリノイ州生まれ。
彼女は幼いころから歌の才能を発揮します。
5歳のころには、教会で歌うようになりました。
15歳になると、プロの歌手としての活動を開始します。アルバート・キングをはじめとするブルースや、リズム&ブルースのミュージシャンのバックアップ歌手をつとめました。
ボニーは、ティナ・ターナーに強い影響を受けます。
17歳のとき、ティナと共演する機会がおとずれました。アイク&ティナ・ターナーのバック・ボーカル・トリオ「アイケッツ」のメンバーの代役をつとめることになったのです。
短い期間だけの出演でしたが、彼女にとって大きな経験になりました。
しばらくして、ボニーはロサンゼルスに活動の拠点をうつします。
1967年、彼女はテレビ番組「シンディグ!」で歌う仕事を得ました。
その時、バックで演奏していた「シンドッグス」のデラニー・ブラムレットと出会ったのです。
デラニー&ボニーの誕生
ふたりはたちまち恋に落ち、出会ってからわずか1週間で結婚します。
そして、夫婦によるデュエットのデラニー&ボニーが結成されました。
1968年、スタックス・レコードとの契約を得ます。
スタックスのそうそうたる顔ぶれのミュージシャンをバックにデビューアルバムが録音されました。
1969年、デビューアルバム「ホーム」が発売されます。
ホーム
彼らのまわりにはたくさんの一流ミュージシャンが集まりました。
エリック・クラプトンやジョージ・ハリスンも彼らの音楽性に驚きます。
デラニー、そしてボニーの歌声、そして心地よい演奏など、他のミュージシャンに与えた影響は計り知れません。
ジョージ・ハリスンにスライド・ギターの奏法を教えたのはデラニー・ブラムレットでした。
ロック、ソウル、ブルースなどのジャンル分けが無意味なほど自由さを感じます。
決して活動期間は長くありませんでしたが、もっとたくさんのかたに聴いていただきたいアーティストです。
今回は、デラニー&ボニーの最初の一歩をご紹介しました。
聴いてみたい!と思われたあなたは、こちらからどうぞ。