デビューの瞬間には、さまざまなドラマがちりばめられています!
どんなスーパースターにも、新人の時がありました。
ここでは、さまざまなアーティストの最初の一歩をご紹介します。
今回は、3人のボーカルが織りなす世界、スリー・ドッグ・ナイトです。
これを読めば、きっとあなたも「聴いてみたい!」と思われるでしょう。
それでは、ご覧ください。
ダニー、チャックそしてコリー
スリー・ドッグ・ナイトは1967年、アメリカで結成されたロックバンドです。
中心人物のダニー・ハットン(ボーカル)は1942年生まれ。
カリフォルニア州ロサンゼルスで音楽活動をしていました。
チャック・ネグロン(ボーカル)は1942年生まれで、ニューヨーク育ち。
幼い時からドゥーワップ・グループで歌うなど音楽に親しみます。
コリー・ウェルズ(ボーカル)は1941年生まれ。
彼もニューヨーク出身で、10代のときからバンド活動に励んでいました。
レッドウッド
この、3人がボーカルを務めるというユニークなアイディアはダニーが考案したものです。
当初は、レッドウッドというグループ名で活動していました。
レッドウッドはビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンによってプロデュースされる計画で、何曲かレコーディングも行いました。
しかし結局、お蔵入りになってしまいます。
理由は、この当時ビーチ・ボーイズの活動とブライアンの関係がうまくいっておらず、ほかのアーティストを手掛ける余裕がなかったことでした。
バンド結成
1968年、彼らはロン・モーガン(ギター)、フロイド・スニード(ドラム)、ジョー・シャーミー(ベース)そしてジミー・グリーンスプーン(キーボード)を迎え入れます。
バック・ミュージシャンを加え7人編成となった彼らは新たにスリー・ドッグ・ナイトと名乗るようになりました。
バンド名の由来は、オーストラリアの先住民族は、
「寒い夜には1匹の犬を抱いて寝る。さらに寒い夜には2匹の犬と。凍るように寒い夜には3匹の犬と。」
という雑誌記事からヒントを得たものです。
Three Dog Night
スリー・ドッグ・ナイトのライブ演奏は、ロサンゼルスの音楽シーンで注目をあつめました。
いくつかのレコード会社が彼らを得ようとしましたが、結局ダンヒル・レコードと契約をかわします。
デビューアルバム「ワン(Three Dog Night)」は1968年の10月に発売になりました。
収録曲はすべて他のアーティストのカバー曲です。
魅力
スリー・ドッグ・ナイトの特色として、このカバー曲を選ぶセンスが素晴らしいことがあげられます。
すでに有名なアーティストの曲もあれば、まだ世の中に知られていないアーティストの曲を取り上げることもありました。
彼らが取り上げたことがきっかけになって、メジャーになっていったアーティストも多数います。
アルバムの中から、まずデビューシングルとなる「ノーバディ」が11月に発売。
翌1969年の1月にセカンドシングル「トライ・ア・リトル・テンダネス」が発売されました。
そして4月に発売された3枚目のシングル「ワン」が5位(3週連続)となる大ヒット。
この曲は、シンガーソングライターのハリー・ニルソンの曲でした。
アルバムのほうも、11位まで上昇するヒット作となります。
こうして、スリー・ドッグ・ナイトは一躍人気バンドの仲間入りを果たし、以後多数の大ヒット曲を出すことになりました。
今回は、スリー・ドッグ・ナイトの最初の一歩をご紹介しました。
聴いてみたい!と思われたあなたは、こちらからどうぞ。